起業資金

起業を志す方にとって、最大の悩みは起業資金。事業をはじめるのにまず資金が必要な上に、軌道に乗るまでの運転資金も必要になります。

起業に成功した経営者たちは、どのように起業資金を調達したのでしょうか?実際の起業資金調達の成功事例をご紹介します。

起業資金調達の成功事例を紹介!

自己資金

事例1:スムーズに合計2,000万円の融資

資本金1万円の確認有限会社として起業したAさん。2005年の1月に創業し、エンジニアを採用。2月から発生する給料など、運転資金のために400万円の融資を政府系金融機関に申し込みました。

結果的には200万円の融資でしたが、もともと多めに申請していたので200万円で問題なかったそうです。

その後も9月に民間銀行から300万円、政府系金融機関から200万円を借り入れ、翌年には資本金が1,000万円を超えました。

その後も地方銀行から信用保証協会を利用して1,000万円を借り入れ、エンジニア10人の採用コストに充てました。

これだけの借り入れをスムーズにできたのは、経営計画表をシビアに細かく作り、常に経営状況を管理していたから、だそうです。

市場分析や経営戦略、契約状況の一覧、売掛実績などの書類を綿密に作り、1期目から黒字決算にできたのが大きな要因と語っています。

事例2:自己資金200万円だけで2200万円を調達

自己資金が200万円しかないものの、開業資金2,500万円が必要だったBさん。

中古車販売には、はじめに中古車を仕入れたり、事務所を用意したりするために2,500万円は必要だったとのこと。

計画を見直し、何とか開業資金を1,800万円に抑え、融資は1,600万円で済むという状況に。

年収800万円の友人に保証人になってもらい、日本政策金融公庫から1,000万円、県の制度融資から1,200万円を借り入れて、無事2,200万円の借り入れに成功したそうです。

成功の秘訣は、やはり事業計画書をしっかりと書き込むこと。

そして、借り入れの可能性があるところをひとつひとつ丁寧にあたったこと、だそうです。

事例3:自己資金30万円、開業資金400万円の調達に成功

開業のために仕事をやめ、フリーターをしていたCさん。貯金は30万円しかないものの、開業資金には300万円が必要とのこと。

フリーターに300万円も、それも無担保・無保証で貸してくれるところはないだろうと思っていたのですが、片っ端から地方銀行や信用金庫をあたり、まもなく20行目になろうというところで融資をしてくれる信用金庫に出会ったそうです。

粘り強く交渉していたことと、A4で40枚にもおよぶ事業計画書を作成していったのが成功のポイントだったそうです。

事業のアイディアがよく、事業計画がしっかりしていたので、その信用金庫では初のフリーターへの事業資金融資になったのだとか!

起業の資金調達で気をつけること

起業のための資金調達を行う上で、気をつけておきたいことがいくつかあります。

まず、起業を志したら、自分の信用情報を傷つけないよう気をつけましょう。資金の融資には、与信力が重要になります。

税金やローンの返済、クレジットカードの支払いの滞納はNG。また、余計な借金もしないように気をつけたいところ。

また、起業のための資金は、事業資金のほかに自分の生活費を一年分は用意しておくこと。自分の生活費を捻出できるだけの利益は、すぐには出ません。

しばらく黒字にならなくても、生活していけるだけの蓄えを別に用意しておきましょう。

起業資金の調達に適した方法

起業をする前は、もちろん実績も信用もありません。

そんな中で銀行からの融資を受けるのは難しいでしょう。そこで利用したいのが、日本政策金融公庫、そして自治体や商工会議所、信用保証協会の仲介で融資が受けられる制度保証です。

政策金融公庫の新創業融資制度は1.25~3.00%という低い金利の融資が創業前でも可能。

また、制度保証も2.1~2.7%ほどの金利で融資を受けることができます(信用保証協会を利用する場合は、手数料が必要になります)。

いずれも無担保・無保証で融資が受けられるので、起業資金の調達には最適です。

また、経産省が創業促進補助金という制度を用意しています。

常時募集しているわけではありませんが、申込期間をチェックして応募してみるとよいでしょう。

採択率は3割ほどと低いですが、200万円を上限として補助金を受け取ることができます。

起業する時の資金調達方法は?

起業する際に資金調達で苦労する場合も多いと思います。

まず、起業時と経営時の資金調達方法は異なります。

起業の場合は過去の実績などがないため、事業計画書が審査において重要な役割を担うことになります。

事業計画書を作成し、どれだけの資金が必要が分かってから資金調達を行うようにしましょう。

また起業時に資金調達を行う際には、自己資金の割合も条件の一つとなってきます。

自己資金はどれくらい必要なのか?

起業時に創業融資を受ける際には、自己資金割合も条件の一つとなることが多いです。

自己資金の割合は事業によっても異なりますが、必要な資金の2分の1から3分の1は用意しておきましょう。

ある程度の初期投資が必要な飲食業や不動産業では、これくらいの自己資金の割合を求められることが多いようです。

これ以外の業種でも最低で10分の1程度は用意が必要です。

つまり1,000万円必要なのであれば100万円程度の自己資金が必要となります。

全く自己資金を用意できない場合は、創業融資を受けるのは難しいといえるでしょう。

自己資金を算出する

資金調達

まずはどれだけの自己資金を算出できるのか詳細を確認しましょう。

その結果、どれだけの融資を受ければよいかを判断します。

自己資金の計算方法として、預貯金・各種積立金・保険・株券・各種有価証券・不動産・自動車・貴金属などの資産合計の他、各種ローンや滞納金など負債も計算します。

資産から負債と当面の生活費、緊急時の費用を引いたものが自己資金となります。

起業資金額を決定する

自己資金が計算できたら、事業計画書を作り必要な企業資金額を決定します。

ここで自己資金を増やす方法を考えたり、必要資金が減額できないかをさらに細かく決定していきます。

自己資金を増やすためには車や不動産などの資産を売却したり、独立時期の見直しを行ったりします。

必要資金の減額は設備や備品の見直しを行う、不要なものを購入しないなどが挙げられます。

しかし、むやみやたらに低く抑えても、サービスや商品の質が落ちてしまえば意味がありません。

適切な資金額を見直しても、自己資金内で起業を行えない場合は資金調達を考えます。

基本的な資金調達方法は、「融資(借入)」と「出資」の2種類があります。

まずは融資についてご紹介します。

融資の種類は?

日本政策金融公庫からの創業融資

こちらは政府の100%出資で設立された金融機関です。

全国に窓口が存在し、起業の際の融資も積極的に行っています。

「新規開業資金」という新たに事業を始める際には7,200万円(うち運転資金4,800万円)を限度に融資を受けることが可能です。

返済期間は設備資金が20年、運転資金が7年以内となっています。

審査はやや厳しいですが、低金利で融資を受けられるのがメリットです。

利率や保証人などの詳しい情報は公式HPか支店の窓口で相談することができます。

自治体からの創業融資

都道府県や市町村などの自治体でも、その地域に開業する人やその地域に住む人に対して融資を行っています。

自治体により内容は異なりますが、低金利で融資を受けられる事が多く、さらに利子の一部を自治体は負担してくる利子補給制度や、信用保証料に対して補助を受けられる場合などもあります。

自治体からの融資を考えている場合には、事前に検討している地域に起業支援策があるかチェックしてみましょう。

民間金融機関からの融資

地方銀行や信用金庫、信用組合などから融資を受ける方法です。

地域密着側の金融機関の他に、近年では都市銀行も独自の企業資金融資を行っているところもあります。

出資の種類は?

家族・友人からの出資

起業の際に、家族や友人・知人から出資を受けるパターンは多くあります。

融資などで必要な審査などもなく、リスクが少ないからです。

ただ失敗した時に迷惑をかけてしまうことが考えられるので、トラブルを回避する意味でも契約書や借入書などを作っておいた方が良いでしょう。

ベンチャーキャピタルからの出資

ペンチャーキャピタルとは、将来性が見込める未上場企業に対して投資を行う会社です。

資金を投資するのと同時に、経営コンサルティングで投資した企業の価値の向上を図ります。

新技術を持つビジネスに対しては出資してくれる可能性が高いですが、厳しい審査があるため、ハードルが高い方法となります。

補助金や助成金を利用する方法も

出資や融資の他に、助成金や補助金を受ける方法もあります。

こちらは基本的には公的支援のため、返済が不要となっています。

こちらは1年ごとに多くの制度が新設されたり、廃止されたりするため、常に最新の情報をチェックするようにしましょう。

まとめ

起業する際には融資や出資を受ける方が多くいらっしゃるかと思います。

もし融資を受ける場合には審査があり、自己資金の有無や割合が重要なポイントとなります。

一度非承認となると再審査は難しくなってしまいます。

また融資や助成金を受けるためには一定の条件や申請を満たしている必要もあります。

これらの作業を自分一人で行うことは困難なため、起業準備を行う際には専門家に相談するのがおすすめです。

専門家による起業家向けの無料相談やセミナーは開催されていますので、起業を考えた際には一度相談してみましょう。